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リオンは手元にある山積みの資料を纏めていた。
ふっと窓越しから見える空を見上げると
雲ひとつない、清んだ空が遠くの地平線まで広がっている。

今日は、資料が纏まったら任務は終わる
比較的暇な1日だ。

それもそのはず、実は資料纏めの任務は、
がするつもりだったのだが
「リオンはいつも大変な任務ばかりだから、たまには変わってやるよ」
と言ってリオンの任務をが、の任務をリオンがすることになった。

「今回はに感謝だな」

そう本当は任務が立て続けにあったので、とても疲れが溜まっていたのだ。


リオンは手が止まっているのに気づき、急いで手を動かし始めた。

「そういえばあいつに、僕の任務を任しても大丈夫なのか?」

リオンが一番心配なのは、は結構災難が多いことだ



























ACT.6 a fateful encounter
























青い空が見えた
無数に限りなく澄んだ青空
それ以外は何も見えない
いや、見られなかったのだ
そう。まさに今、は飛行竜から落ちている瞬間だった。
何もかも落ちていく、多分兵もモンスターたちも・・・

あ〜任務がちゃんと、果たせないままで終わるのかな?・・・

はそう思いながら、眠るように眼を瞑った。



その瞬間、背中から全身にかけての衝撃が走った。
一瞬遅れて猛烈な痛みが襲い掛かってきた。
骨の砕ける音が全身に広がり、息がよく吸い込めない状態になっていた。

意識も朦朧としていき、終には聴覚が麻痺し、視界が暗くなる。










これが俺の最後??

暗闇の中ふ抜けた声で喋っていた。
いつの間にか痛みも消え声も、息もできるようになっていた。













《いいえ。イマはまだアナタがシヌべきトキではないのです。》

何処かしらから聞こえた声は周りを見渡しても誰もいない。


えっ?貴方は!!?


《わたしはアナタとタイトウであってコトなるもの。
わたしのデバンはいまではない。いつかアナタがわたしを・・・・・・・・・・・・・》

え!ちょっまって!!俺がなにぉ・・・・・・



なぞの声は途中で遠のいていき、次第に自分の声の自由が効かなくなっていった。























何かを切るトントントンという音に、美味しそうな匂いが
鼻を摩りお腹の虫が勢いよく鳴き始めた。
自分のお腹の音で目が覚めたは、やわらかい何かにくるまっているのに気づいた。
その後、ここは何処?
など疑問がいくつも浮かび、とにかく起き上がろうと努力した。

「いった〜」

腰を思いっきり打って動けないみたいだった。
それでも、上半身は何とかがんばったら動けることに気づき
やっとの思いで持ち上げた。

その時、ヒョコっとピンク色の髪を、思いっきり上にあげて結った女の子が現れた。

「ぁ!目覚めましたかぁ。私の部屋に寝させてあげたのに
起きて最初の一言が「いった〜」ですかぁ〜
1度ならず2度まで男の人を私の部屋に寝かせるなんて〜」

「チェルシー」
あまり若くないゆっくりなやさしい声が、奥のほうから聞こえた。
「何ですかぁ〜。」
チェルシーと呼ばれた子はおじいさんらしき声の方へと駆けていった。

呆然としていたはさっきまで死に掛けていた自分が、
腰の打撲程度で済んだことと、なぞの声の正体が知りたかった。

するとチェルシーとはすれ違いで、さっきの声の主であろう老人が
顔を出して中へ入ってきた。

「やあ。大丈夫かね!チェルシーがまた(・・)
こんな若者を拾ってきてのう。
もしかしてお前さんも飛行竜から落ちてきたのかぃ?」

は驚いた顔をした。

「おじいさん。何故分かったんですか?あと、「また」って・・・・・
もしかして俺のほかにも誰かここへ?  痛!!」

勢いで布団から乗り出そうとしたのだが腰が動かずその代わりに痛みが走った。


おじいさんはにっこりと笑った。
「まあまあ落ち着きなさい。私はアルバ・トーンじゃ。
さっきのピンク髪の子はわしの孫娘。チェルシーじゃよ。
お前さんはその服を見たところで兵士かそこいらじゃろう?」

は一度自分の服を見下ろして少し苦笑いをした。
この服は飛行竜に居た時に、トムさんがくれた服だった。

「取り乱してすみません。えっと兵ですか・・・・まあそんなとこです。
俺の名前はといいます。あの。ここは何処ですか?」

「ここは、ジェノスの外れにある小屋じゃ。
2日前に、お前さんのように、林に倒れておった若者がいての、
そやつの名前はスタンと言う名前なんじゃが、もしや知り合いかい?」

アルバはベットの傍にあった椅子に、座り膝の上に手を組んで置いた。

「スタン!?生きてたんだ。よかった・・・・」

ほっと胸を撫で下ろす姿を見て、アルバは「知り合いなんじゃな」と一言いった。

「アルバさん。スタンは2日前に出て行ったんですよね。
今、スタンが向かっている場所分かりませんか?」

アルバは「うむ」と言うと額に手を当てた。

「たしか、ダリルシェイドに行くといっておったがのう。
無事にたどり着くか・・・・
まあ、途中までウッドロウが付いて行ったから大丈夫だとは思うんじゃが」

「ウッドロウ?」

「あぁ。ウッドロウはわしの弟子じゃ」

「弟子って、アルバさんは何者なんですか?」

は瞳が飛び出しそうなくらいに、眼を開きアルバを見据えた。
のそんな顔を見て、アルバは皴をより一層深めて笑い始める。

「ははは。そんな顔しなくても、わしは普通の人間じゃ
ただ単に弓の師と弟子という関係なだけじゃよ」

アルバは席を立ち椅子を角のほうに持っていった。

「もうこんな時間じゃ。お腹がすいただろう?
よかったら朝食を食べんかの?」

は自分のお腹を押さえ虫が、鳴っているのに気づいて少し苦笑いをした。

「すみません。いただきます」

ベットから慎重に抜けてやっとのことで部屋からでた。















朝食はシチューでしかも3日連続らしいは飽きないのか?など思いながら、
チェルシーが作ったシチューをほうばった。

食卓を3人で囲い、いろんなことを話した。
チェルシーはすごく腕の立つ弓使いやら、ウッドロウは実は国の王子様であることなど。

ここ何日も食べ物を食べていなかったのでは何回も御代わりをした。


つい何十時間前には、自分は死に掛けていたなんて思えないほどの
とても楽しくて幸せな時間だった。




朝食を食べ終え、チェルシーが食器を洗っていた。
アルバは椅子に座りなおしに問いかける。

、お前さんは、行くところはあるのかね?」

と言うと、食卓の上に置いてあった湯飲みを持ち上げ
飲み干した。

「はい。一応、スタンを追って、ダリルシェイドに向かうつもりです
俺も護衛役という任務がありましたので最後まで遣らないといけないので」

「うむ。何時発つのじゃ?まだ傷も完全に治っては無いだろう」

「今日中には発つ積もりです。このぐらいの怪我は何とかなりますよ」

「今日発っちゃうんですかぁ〜」
食器を洗い終わったチェルシーが奥のほうから姿を現した

「楽しかったんですけどね〜。仕事ならしょうがないですぅ
ちょっと待っててくださいね。今から持ってきますんで」

(持ってくる?)
意味不振な言葉を話してチェルシーは駈けていった


チェルシーは案外早くに帰ってきて手にもっいる物をの目の前に見せる

「これ、さんの物ですよね?確かここいらに・・・・・ほら!!って」

それはショルダーバックだった
飛行竜に乗る前にマリアンから渡された鞄で中にはいろいろ入っている
彼女曰く「この鞄にはのすべてが入っているの」らしい
は(俺のすべてはこんなにちっぽけなのか)と少々落ち込みながら
持ってきたバックだった

「何処でコレを?」

さんが目覚める前にもう一度さんが倒れて居た所に行ったんです〜
そしたらこの鞄が落ちていて何か重要そうだったから持ってきたんですぅ
あと、コレも!」

体全体で持ち上げていたのはの短剣と長剣だった

「何から何までありがとう。とても助かるよ」

チェルシーは長いピンクの髪を躍らせながら嬉しそうに微笑んだ

「ちょっと早いけれども俺は今からダリルシェイドに行ってきます
本当にありがとうございました。助けてもらったこととても感謝しています」

「いやいやいいんじゃよ。気おつけていくんじゃ。
そうモンスターは出ないとは思うが、万が一のためにアップルグミをもって行きなさい」

アルバは席を立ち棚の仲の箱からアップルグミを取り出した

「ありがとうございます。それじゃあまた会える日まで」

アップルグミを受け取りドアを開けて走り出した

「元気でいてくださいね〜」

チェルシーの元気な声を後にした